【ジム・クレイマー流②】バイ・アンド・ホールドの盲点とその対処法

ジム・クレイマーの投資戦略まとめ

安心だと思っていた「バイ・アンド・ホールド」が、実は貧困への切符だったかもしれない!?

こんにちは、いわしです。

前回の記事で、給料だけでは老後資金が賄えないという私の悩みを打ち明け、ジム・クレイマーの「市場に居続けろ」という話の記事を書きました。

しかし、市場に居続けるといっても、具体的に何をすればいいのでしょうか?

多くの人がまず思い浮かべるのが、「良い株を買って、あとは忘れて長く持ち続ける」という、あの有名な「買って保有し続けろ(Buy and Hold)」という投資法ではないでしょうか。私もかつて、この言葉を「最も安全で健全な投資法」だと信じていました。

ところが、クレイマーの教えに触れ、この私の「安心」が、実は「貧困への切符」に変わりかねない時代遅れの迷信(Shibboleth)だったと気づき、背筋が凍りました。

ここでは、私たちの投資に対する根源的な誤解を打ち砕き、「正しい方法で始める」ための、驚くべき原則と具体的な行動を導き出します。


学校で教わらない「株式の基礎知識」

まず、私たちが投資を始める上で知っておくべき市場の現実があります。

投資情報は溢れているのに、なぜ私たちはすぐに負けてしまうのでしょうか?

  1. ウォール街の「専門家」を過信してはいけない: SNSで見かける「自称専門家」。彼らの中には投資経験が浅く、資金管理のスキルよりも営業経験が豊富な「アマチュア」が潜んでいる可能性があります。彼らのいうことを鵜呑みにするのは危険です。
  2. 教育の欠如: 株式の基本的な知識は、この国の学校教育ではほとんど教えられていません。つまり、私たちはスタートラインからして「知識のハンデ」を背負っているのです。

多くの新人投資家は「市場は自分たちに不利に仕組まれている」と感じますが、クレイマーは以下の様に断言します。市場は基本さえ理解すれば把握可能であり、ただ単に、その基本が私たちに教えられてこなかっただけなのです。


3つの「時代遅れの信念」を科学的に打ち壊せ

クレイマーは、かつて彼自身も信じていたが、成功のためには打ち壊さなければならない3つの「古い常識」を提示しています。

迷信①「買って保有し続けろ(Buy and Hold)」

かつて絶対的な真理とされたこの原則は、今や「修正されていないまま」実行すれば貯蓄を打ち砕く可能性があります。

  • 現実: 良い会社も、環境が変われば「悪」に変わり、腐敗が始まることがある。

ここでクレイマーは以下のような新原則を主張しています。

新原則: 「買って宿題をせよ(Buy and Homework)」

この宿題こそが、企業が悪化する前に、あなたをその株から脱出させる唯一の防衛線なのです。

良い株とは、質の良い配当を払い続ける企業であり、「どんな古い株でも買って保有」し続けるのは、まさに貧困への招待状です。ポートフォリオの新陳代謝は欠かせないということです。

迷信②「取引は常に間違い、保有は常に正しい」

頑固に「取引」を拒否する考えは、最も大きな損失につながるとクレイマーは警告します。

  • 理由: 市場が株価を論理的な極限を超えて押し上げたとき、利益を確定するために取引は必要。
  • 現実: 現代は税金が低く、手数料も安い。昔と違って取引の摩擦が少ないため、柔軟に利益を確定することが戦略的に重要。

つまり、投資はサッカーのように、攻めと守りの両方を持つべきなのです。

迷信③「投機は悪の極致」

「投機」と聞くと、ギャンブルのように危険だと忌避されがちですが、クレイマーは全く逆の結論を出しています。

  • 新原則: 投機は「真の分散」に不可欠
  • 理由: クレイマー自身の最大の利益は、全て「限られた資本で計算された賭け」から生まれたと言います。特に若い投資家にとって、給料に完全に依存しなくて済むように、適切な範囲でリスクを取ることは不可欠です。

ただし、退職金が必要な方(高齢者)は、ポートフォリオの5分の1以下に留めるべきです。

適切にリスクと取ることが重要だと言っています。


投資はギャンブルであると認識し「馬と騎手とトラック」を監視せよ

クレイマーの教えで最も衝撃的なのは、これかもしれません。

「全ての投資文献は、偉大な投資が科学や数学ではなく、『ギャンブル』と共通していることを認めていない」

私たちは株の方向(買いも空売りも)に「賭けている」のです。

この事実を認めることで、私たちの悩み”に対する戦略的解決策が明確になります。

賭けだと認識すれば、監視すべき対象が分かります。

  • 騎手(経営者): 会社を率いるリーダー
  • 馬(会社): 会社の財務状況とビジネスモデル
  • トラック(株式市場): 市場全体の環境や需給

株式は、私たちが誇らしげに語る「会社の所有権」などではなく、単なる紙切れにすぎません。

会社が危機に陥れば、株主よりも上位にいる債券保有者(ボンド・ブリー)が会社を乗っ取り、私たちは資産を失います。


【結論】「買って放置」をやめ、今日から「宿題」を始める

私の「バイ・アンド・ホールドは安全」という誤解は、クレイマーの教えによって破壊されました。

解決の結論

成功のためには、「買って放置」という迷信を捨て、「買って宿題をせよ(Buy and Homework)」という原則に切り替える必要がある。

投機は悪ではなく、真の分散と市場への関心を保つために適度に取り入れるべきである。

今日から取るべき行動
  • 「買って宿題」の習慣化: 株式を買ったら、週に数回、その企業の業績やニュースを「リサーチする時間」をスケジュールに組み込む。
  • 「損切り」と「利確」を戦略的に行う: 株価が論理的な極限を超えたと感じたら、感情を排して利益を確定する(lock in gains)ための準備をする。

「宿題」こそが、あなたの資本を腐敗から守る最高の防御です。


次回の連載では、この「宿題」の具体的なやり方、つまり「どの企業に投資すべきか」を見抜くための、クレイマー流の「銘柄選びの哲学」に焦点を当てていきます。

「ウォール街の煽りに惑わされず、本当に価値のある企業を見抜くには?」

次回も、ぜひお楽しみに。


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